新型コロナウイル(COVID-19)感染予防の当院体制と患者様へのお願い
平素より高倉歯科マインドクリニックにご来院いただき誠にありがとうございます。
4月7日に東京を含む7都府県対象にて国家緊急事態宣言が発令されました。
11月、現在、第3波が来ており、大変憂慮する事態になっています。
新型コロナウイルスについては、飛沫感染が主体と考えられており、標準予防策に加え、接触感染予防策、飛沫感染予防策が必要です。最近は、エアロゾル感染もある。との報告もあります。(2020年11月の感染症対策報告では、エアロゾル感染と断言されました。)
歯科診療においては、唾液等の体液に触れる機会が多いことや歯の切削等によりそれらが飛散することがあるなどの特性に鑑み、
感染拡大防止のため日本歯科医学会連合からの方針のもと今回の対策行いました。
感染経路は、
(西村秀一氏提供)
という解釈になるそうです。つまり、空気感染です。
当院からのお願い
院内感染を防ぐため、患者様には以下の対応の徹底をよろしくお願い申し上げます。
新型コロナウイルスの感染症が疑われる方
下記の症状がある方は、治療をキャンセルいただき、各都道府県の「帰国者・接触者相談センター」ならびに、かかりつけ医にご相談ください。
・風邪の症状や微熱がある。
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある
・14日以内に新型コロナウイルス感染症の流行地域から帰国した
・新型コロナウイルス感染症の方および感染症検査を行なっている方と濃厚な接触があった
味覚、嗅覚の異常、下痢、結膜炎、頭痛、皮膚の発疹、また、手足の指の変色。などがあげられています。
※参照リンク
・厚生労働省の新型コロナウイルスに関するQ&A
・新型コロナウイルス感染症にかかる相談窓口について
上記以外の方
患者様・スタッフの安全配慮を第一に下記を実施のうえ診療実施します
1)来院時のアルコール消毒の徹底
・来院時アルコール消毒の依頼徹底
・診療終了後、診療で使用したユニットのアルコール消毒
を徹底いたします
2)診療室の窓開放
診療室・診察室のドアを開放して、空気が入れ替えされる状態を常につくります
3)患者様同士が距離を保てるよう徹底
当院は幸い、2F、3Fと分かれているため、ワンフロワー患者様1名とさせていただきます。
予防治療、クリーニング治療は、フロワーの広い3Fにて施術させていただきます。
2F診療室は、歯科ユニット間のディスタンスが狭い為、当面、患者様お一人のみの治療とさせていただきます。
患者様の飛沫感染、エアロゾル感染を防ぐには、そうせざる得ません。
患者様には大変ご不自由・ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解ご協力の程、何卒よろしくお願いいたします。
来院される全ての方へ 感染症対策のお願い
当院へご来院される方は、以下内容へのご協力をお願いいたします
1)手指消毒にご協力ください
クリニック入り口前に手指用の消毒液をご用意しております。
ご来院の際は、入室前に必ず手指消毒いただきますようお願い申し上げます。
※診療室入室前に当院スタッフが全ての患者様の手指を消毒させて頂きます
2)できる限りマスク着用をお願いいたします
ご来院の際はマスクの着用をお願いいたします。
特に、最も感染リスクが高いであろう待合室におきましてはマスクを着用してお待ちいただきますようお願い申し上げます。
マスクは、マスク専用の台に乗せてください。(毎回、アルコール消毒しております。)
今後も、患者様とそのご家族、クリニックスタッフの安全を第一優先した歯科医療の提供を行って参ります。
ご理解ご協力の程、何卒よろしくお願いいたします。
今後増えていく!?歯科のセカンドオピニオンの重要性と具体的な進め方
歯科での治療に疑問を持ったならばセカンドオピニオンは重要です
患者さんが今通っている歯科医院の治療法に疑問を持ったならば、セカンドオピニオンはとても有意義です。
情報が限定された中では、正しい判断ができないケースがありますので、幅広く情報を取り込んだ上で、自分で正しく判断することが大事です。
もちろん、セカンドオピニオンをして、納得出来るのなら元の歯科医院に戻る事ももちろん良いと思います。
昨今では、セカンドオピニオンのような多角的な情報取得がより一層重要になってきます。
それは、技術力の進歩の影響で、歯科医院により大きく技術・治療の質の差が開いているからです。
一方で、技術力の差に関わらず、広告宣伝に高額な費用を払って、ネット検索の上位に出てくる歯科医院が多いのが現状です。
患者さんも、上位にでた歯科医院に行きたくなるのは、ごく当然のことかと思います。
ただ、ネットには、勿論、良い事しか書いていないケースもあったりと非常に判断が難しいです。
なので、治療の質が違う歯科医院に行って、違う治療法を聞くにはとても、有意義な事ですが、
一方で、治療の質や技術が高い歯医者を判断するのが難しい現実もあります。
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医院が利益をだすために、多額の広告費を払うことで検索上位や虚偽な口コミを集める
↓
持ち得る技術以上の治療が必要な患者さん・対応が十分にできない量の患者さんを集める
↓
利益はでる側面はありますが、患者さんがよい治療をうけれなくなる
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など、まだまだ歯科業界全体として患者さんにとってよりよいものにしていくべく
改善していかないと行けない点は多くあると感じています。
逆に技術の高い良い歯医者は、自分に自身があるので、広告をしていないのが現状かもしれません。
セカンドオピニオンは原則「自由診療」です。ただ、現実は保険診療で実施しているケースが歯科業界全体では多いです
実は、セカンドオピニオンは、原則「自由診療」です。
歯科医院でのあるべきセカンドオピニオンは、先ず現在治療をしている歯科医院からの情報提供を受けた上で実施するものです。
例えば、
・レントゲン写真
・治療内容
・今後の治療計画
など
担当の歯科医師より、情報提供をうけます。
それでも情報が不足している場合や、更に細かい情報が必要な場合は、必ず、
CTなどを撮り患者さんと話をする様になり、以前の治療を踏まえたセカンドオピニオンを受けることができます。
ただ、現実にそのようにセカンドオピニオンを求めるケースは少数です。
大半は他院から情報の提示が無いままに、セカンドオピニオンを求めるケースが多いです。
前の情報が無ければ比較検討が出来きず、過去にどう治療したかもわかりません。
なので、正しいセカンドオピニオンを提供することが難しいため保険診療になるケースが多いです。
よく患者さんが言われる「歯科医院では、こう言われた。」では、どうしても正確な情報を知ることが出来ない為、
最初から検査という過程を踏むしかありません。
たとえ自由診療であっても、過去のエビデンスがあるセカンドオピニオンは非常に大事です。
特に、インプラントなど長期で治療を実施するケースなどは、前の医院から情報を提供してもらった上でのセカンドオピニオンを得るのがより重要かと思います。
具体的なセカンドオピニオンの進め方
ステップ1:現在通っている医院で、その歯の状態を診断書に書いてもらってください。
現在は、デジタル化が進んでいて、CDに焼き付けるなどの方法もありますが、ウィルス感染のリスクなど他医院で受け取らない・推奨されないケースがありますので、現状では紙でもらうのが最適なケースが多いかと思います。
スッテプ2:現在通っている医院での不満や疑問点を素直に話してください。
セカンドオピニオンに来るわけですから、当然何かしらの不満があるわけですので、それを正直に話をしていただければと思います。
そして、レントゲン検査やCTなどを必要に応じて、データに基ずく診断を受けることになります。
しっかりとした歯科医院では、データを基に話をしてくれると思います。
今後、歯科におけるセカンドオピニオンは、増えていきます
医科では当たり前の事ですが、歯科でセカンドオピニオンが厳格に設定されておらず一般的ではありません。
それは、現状の歯科治療に技術・治療法に差があまりないと思われている為かと私は思います。
ただ、現在では、歯科医院によって治療法の質の差が大きく違ってきており、
その違いが大きく差として出来始めているのが現実です。
つまり、セカンドオピニオンが今後歯科業界でも求められるようになってくると考えています。
特に、マイクロスコープを用いた治療では、マイクロスコープの利用有無により治療結果の差は天と地ほど違います。
歯の神経の色を見ながらの治療などは、今までではあり得ない事でした。
マイクロスコープを用いた治療を実施すれば、深い虫歯でも神経を、残せるようになります。
通常では残せないと思われる歯もマイクロスコープなど、特別な機材を使いこなせば、大抵は抜かずに歯が治る事が出来る様になっています。
今後、技術の格差が広がる歯科業界におおいて、セカンドオピニオンは増えていくと思います。
医療技術も今後もまだまだ、発展します。
と同時に、患者さんも多くの知識を、ウェブなどから知る事も出来ます。勿論、コンプライアンスも重要になってきます。
歯科では、治した歯を大切にする事。これが1番大事です。保険診療でも、キチンとこだわりもち診療して患者さんが、大事に歯ブラシや、メンテナンスをしてくれたら、予想以上に歯が保たれるのが現実です。
安心が最優先!「妊娠初期は歯科治療を極力控え、妊娠5〜8ヵ月は緊急対応のみ治療」を推奨
妊娠初期は治療を控えてください
妊娠初期の患者さんは、当院は、原則、治療は控えます。
何故なら、お腹の中にいる、胎児にどんな影響があるのかわからない為です。
処方するのに必要な薬も、当然控えますし、よく考えます。
歯に痛みがある場合でも、通院している産婦人科の病院の先生に話をして、それから投薬してもらう様にしています。
妊娠初期においてはより一層ですが、薬の影響が赤ちゃんの安全を考えてあげるものだと思っています。
また、治療する際は、妊娠初期は精神的にも(つわりなどもあり)不安定ですので充分に安心してもらう様に心がけて安心して診させていただきます。
妊婦初期は、ご自身の持っている免疫力が、赤ちゃんに持っていかれるため、歯肉も腫れ安くなります。
俗に、妊娠性の歯肉炎とも言われています。また、食べ物の好みも変わるといわれています。嗜好の変化ですね。
それによって、お口のなかの環境も変わってきます。
中には、歯ブラシするのも気持ち悪いという患者さんがいらっしゃる場合もあります。
もちろん、一時的なものなので、無理をせずに大丈夫になったら磨いてもらう様にします。
それまでは、出来るだけ、汚れていたら、歯科医院で汚れを取り、細菌がこれ以上増えないようにしてもらうのが、1番だと思います。実際にお口の中の細菌の数が減れば、虫歯の進行も抑えられるのが、現実です。
こうゆう、治療をしてくれるのが、歯科衛生士という免許をもつ人達です。
歯科衛生士さんは、昔は2年、今は3年ほど、衛生士学校で歯、及び歯科治療、細菌学、予防医学などを学び、歯科衛生士国家試験を受けて、合格した者です。
それなりの、スペシャリストになる為には、さらに勉強やら、経験も必要になります。
保険診療の悪い所は、歯科医師もそうなのですが、みんな同じ作業で同じ点数です。
経験やら、勉強している人とそうではない人との点数の違いがありません。社会では、勤続年数が経過すればその分昇給もし、偉くなりますが、歯科の業界では、なかなか点数の差がなければ、それも望めません。
衛生士さんの技術を求めるのであれば、やはり、治療費用の差別化は必要かもしれません。
大体妊娠5か月から8ヵ月は応急処置的な治療は可能です
一般には、「大体妊娠5か月から8ヵ月」は、治療も大丈夫だとされていますが、
当院では、あくまで、完治だけではなく多少長く保つ材料で応急的に治療する様に心がけています。もちろん、短期間でです。
レントゲン撮影は勿論被爆の少ないデジタルレントゲン。それならば、腹部からも離れており、赤ちゃんへの放射線の影響は無視出来るレベルです。勿論、必要最低限にするべきだと思います。
また、治療中の局所麻酔は、ほとんど危険性がないことが報告されています。痛みによるストレスを考えると、麻酔は必要だと私は思っています。
歯の痛み止めについては、お腹の赤ちゃんへの影響が少ない痛み止めや化膿止めの薬を必要最小限で処方する場合もあります。
虫歯の治療をする際は、ラバーダムという、感染防止の作業をしてからの治療が必要です。
虫歯を削って、それを飲んでしまう。あり得ない事です。その細菌が、体内に入ってしまう。身体に良い訳はありません。また、治療する際に使用する歯科薬剤、これもまた、細菌を殺すものですから、飲み込んでしまうのは、良い訳ではありません。
これらは、ラバーダムをする事で、ほぼ、予防出来ます。
ラバーダムで治療している際に、全ての感染物をお口の中から、削っておけば、大丈夫です。キレイな歯質でしたら、削っても影響はありません。
考えれば、当たり前の事なのですが、それが、現在、歯科治療で充分に行われていないのが現状です。
後は、出産後、しばらくは、寝る間のない生活が続きますので、歯が、痛くなく、食事が出来る様に配慮してあげれば、歯科医院に行かなくても、大丈夫だと思います。
妊娠中は、精神的・身体的にも負担がないよう安心した治療が一番大切です
妊娠中は、なるべく早く、治療が終わる様に心がけて治療します。
長々と治療が続くと患者さんも不安になるし、精神的、身体的にも負担が来ます。
ある意味、出産して落ち着いたら治療の再開でも良いのかなとも思います。
妊娠中は、段々とお腹も大きくなり、重くなるので、診療体勢にも気をつける必要もあります。
水平に寝かせるとお腹に負担がくるので、やや起こし気味での治療になります。
たまに、出産で歯が悪くなったという患者さんもいらっしゃいますが、日常生活に大きな変化が無ければ、当院が診ている限り、そんなに心配する程、悪くはならない様に思います。
不規則な食生活だったり、充分な歯磨きの時間が出来なくなった場合には、そうなる可能性もあります。
大事なのは、やはり、歯のケアーですね。要は、お口の中の細菌のコントロールです。
しっかりケアーされていないと出産にも影響が無いとは言えません。
低体重出産などの悪影響もある場合もあります。
いずれにしろ、妊娠、出産という一代イベントを控えているという事を歯科医師も考えて妊婦さんに接して治療する、
と言う心構えを当院や私は大切にしています。
「歯医者での定期検診は本当に必要?」という疑問を歯医者さんが解説します
定期検診は歯を大切にするためにはやはり必要です
1日に朝食、昼食、夕食と多くの方は3回位ほど食事していると思いますが、1回あたり何回程噛んでいるのでしょうか。そういえば、おやつもあります。
現代人の咀嚼回数は平均で1食で620回と言われていますので、1日に2,000回ほど咀嚼をしているわけです。
つまり、それほど歯をたくさん使っています。
それだけお口に物が入が入り、歯を使っていれば、当然歯も汚れ、汚れが付着します。
それに、歯も減ります。
一方、普段検診をしていて歯ブラシだけで全部ついた汚れを落とせる人は、なかなかいません。
お口の中には、概ね28本の歯があります。自分自身で全て管理出来る方も確かにいらっしゃいますが、ほとんどの方は歯を全て管理するのは、難しいのが現実的です。
驚かれるかもしれませんが、本当にいないのです。それほど歯磨きは難しいのです。
そこで大事なのが、検診です。健診ではありません。
検診で、自分では磨けていな汚れを定期的に確認・また除去してもらうことが長く歯を使う上では非常に大切です。
勿論、定期検診はで小さな虫歯のチェックも出来ます。また、早期に虫歯を見つけ治療も出来ます。
例えば、小さな虫歯なのであれば、治さなくても、経過観察する事も可能になります。
つまり、再石灰化させてしまうのです。
歯の表面のエナメル室という硬い層は、身体の発生由来が、外胚葉で構成されています。
外胚葉は、爪や髪の毛などで再生します。従って、正しく様子を診てあげれば、削らずに治る場合もあります。
定期検診は、歯と長く付き合っていくためにとても大切なことです
歯科医院では歯を削ったり、抜いたり、詰めたり、被せたり、のイメージがあるかと思いますが、
あるべき姿として歯は、本来削ったり、抜くものではありません。
勿論、被せるものでもありません。
なるべく抜かず、悪くなる前に出来る限り必要なだけ対応をするのが、当院での歯科検診です。
また、長期的に治療の経過観察をしたい場合にも、歯科健診をおすすめしています。
経過観察には、治療の結果を長期間に渡って安定している事を確認するいことで、患者さんの当院に対する信頼感も得られます。
さらに、フッ素のとりこみなどの予防処置治療も実施することで、今後虫歯になりずらい歯を作っていきます。
経過観察をする事で、今までの治療した歯の状態の良し悪しがわかってきます。
勿論、悪くなっていたとしてもすぐには治療する訳ではありません。
今後、どういった経過が予想されるかがわかってきます。
それは、我々歯科医院にとっても、とても参考になりますし、患者さんにとっても、「ここを、重点的に管理すれば良いんだ。」という指標にもなります。
そういった事を記憶して頂くことで、患者さんの、お口に対する意識も向上します。
これは、将来的にも患者さんにとって非常に大切な事です。
経過観察のメリットには、歯を削らない。
つまりは、歯に余計な負担をかけないという事です。
自然に作られた歯は、私達、歯科医師には、同じ材料で作る事は出来ないからです。
仮に、同じ材料があれば良いのですが、これは無理。自然には敵いません。
だからこそ、出来るだけ、歯を削らない様にする事が大事なのです。
歯を大切にする意識をしている人ほど、実際に歯がきれいです
実は、このような定期的なお手入れにも種類があり
・保険適応の「検診」
・保険適応外の「健診」
があります。
2つの違いは、
虫歯、疾病がある場合は歯科検診。
経過観察を含め予防的処置を行う場合は、歯科健診となり、実は保険診療外での治療となります。
当院では、保険診療:通常45分、自由診療:倍の90分で、お口の中の検診、健診を行います。
現在の保険診療では、1回で全部の歯を検診をすることが、保険では認められていない為に、分けて実施をします。
現在では、保険診療でも定期検診は可能になっています。
歯科の定期健診、その方が患者さんにとって、費用、1回の施術時間は、ある程度かかりますが、その分、細かく施術が出来るので、本当に歯を大事にすることに繋がると思います。
また、費用がかかる事ですので患者さんの、歯を大事にする意識は、当然高まります。
これは、案外、大切な事です。
意識を持ちながら、定期的に健診をする。
これに尽きると、私は思います。
ボトックス注射で、歯ぎしりや歯のすり減りを解消できるのか?保険適応なの?を解説します
美容などでも良く耳にするボトックスとは?
ボトックスは、ボツリヌス菌を使用した治療法で、ボツリヌス菌が作り出す外毒素でボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)を使用します。
歴史的には、1989年に、アメリカFDAにて使用承認されました。
日本では、1996年に眼瞼痙攣にて、承認され、2000年に片側顔面痙攣にて承認、以後数々の症状で承認されています。
使用目的は、ボツリヌス菌が産生するボツリヌス毒素を筋肉内に注射し、筋肉の過活動や緊張の改善を図る治療法です。
現在では、歯科治療にも応用されています。
主に、歯科で用いるボツリヌス療法は、肩こり、首こり、頭痛、知覚過敏、歯牙破折、外傷性咬合、くさび状欠損、骨隆起、ブラキシズム、などの症状の緩和に用いられます。
患者さんにおすすめするキッカケは、被せ物が割れる、歯根破折、歯牙破折、広範囲に及ぶ知覚過敏、骨隆起、歯ブラシが良いのに、歯周ポケットがなかなか改善しない、ナイトガードが装着出来ない、肩こり、首こり、頭痛がある。顎関節症がある。など、結構、多岐にわたります。
ボトックスの効果は?
ボトックスを打った周りの組織が、ボツリヌス毒素で、マヒして、筋肉の過活動や緊張の改善を図る治療法です。
具体的にボトックスは、咬筋と呼ばれている場所に打ちます。
ボトックスのボツリヌス毒素の効果で、咬筋は、俗に言う、くいしばりを抑えていきます。
段々、咬筋の活動が弱くなっていき、俗に顎が痩せる、つまりは、顔の部分的痩せに役立つということがわかって来ました。
ボトックスを咬筋にある程度の量を取り込む事により、咬筋の活動や緊張がボツリヌス毒素により、抑制されます。
骨折してギブスした部位が細くなる様に、筋肉は、抑制されると退縮していきます。
退縮すると、当然ですが張り、膨らみも減少していきます。これらにより、張っていた咬筋が小さくなり、その分くいしばりや咬む力も弱くなり、歯の減り、歯の破折など様々な症状が安らいできます。
ほんとにエラがスッキリみえるの?という声を耳にするので・・
エラが張っている。よく聞く言葉ですが、要は、顔が大きく見える(と思っている)ことかと思います。
ボトックスにより、張っていた、咬筋は、少しずつ筋肉が痩せていきます。
という事は、顔がすっきり見える可能性もあります。
ただ、やり過ぎは、勧めません。
一回ボトックスを打ったのなら、およそ半年から1年位、期間を開けた方が望ましいと、私は、考えています。
ボトックスのリスクは、あるの?
ボトックスの致死量は、3,500〜500,000単位で、一回に使用する、歯科での量は、100単位なので、死亡に至るようなリスクはありません。
また、目的以外の筋肉に注射してしまっても数ヶ月すれば、元に戻ります。
ただ、反復治療によって抗毒素耐性が生じる場合がありますので、多く打ちすぎないことは、大事です。つまり、ボトックスの効果が効きにくくなるという事です。
また、痒みや、息苦しさ、動悸、浮腫などの、アレルギー反応が出たら、エピペンという、エピネフリンの注射薬を使用する事で、それが改善出来ます。
ボトックス値段は?そして、保険は適応されるの?
残念な事ですが、ボトックスは、歯科では保険診療適応外になります。
ボトックスの値段は、当院では、特別提供価格の40,000円(税別)にて、提供しています。
ボトックスでの治療はたしかに効果があるのですが、顔の外から打つのでもちろん多少の痛みも生じます。また、過剰な期待もしては、いけません。つまり、ボトックスを打ったら、翌日には、直ぐに効果が出ると言う感じでもありません。
私も実際に試しましたが、だんだんと、顎の咬筋が小さくなって行く感じです。
この、コロナの時代、色々な事を我慢しなければならないので、食いしばりの患者さんは、確実に増えてくると思います。
食いしばり予防の1つの治療法であると私は、思います。