「虫歯が深いので、神経を抜きましょう」
こう言われたとき、あなたはどう感じましたか?
「仕方ないか...」と諦めていませんか?
待ってください。その判断、本当に正しいですか?
歯の神経を抜くということは、想像以上に深刻な問題です。「抜いても差し歯にすればいいでしょ」なんて、気軽に考えてはいけません。神経を抜いた瞬間から、あなたの歯は確実に寿命へのカウントダウンを始めるのです。
神経を抜いた歯は、栄養が届かなくなり枯れ木のようにもろくなります。そして、数年後には割れてしまい、抜歯へ。すると隣の歯に負担がかかり、その歯もダメになる。こうしてどんどん歯が失われていく悪循環が始まるのです。
実際のデータを見てください。神経のある歯は適切なケアで一生使えます。でも神経を抜いた歯の寿命は平均5〜30年。約10年も短くなるのです。
30代で神経を抜けば、50代で歯を失います。40代なら60代。人生100年時代、残りの人生の大半を、歯のない状態で過ごすことになるんです。
多くの患者さんが、他の歯科医院で「神経を抜くしかない」と言われて当院を訪れます。でも、精密に診断すると、約7割の方は神経を残せる可能性があるんです。
なぜこんな差が生まれるのか?答えは簡単です。マイクロスコープがあるかないか。これだけです。
肉眼では見えない世界があります。虫歯と健康な歯の境目、神経までの距離、わずか0.1mmの差。この「見えない世界」が見えるかどうかで、診断が180度変わるんです。
田中さん(仮名 - 40代)は左下の奥歯が痛くて、近所の歯医者に行きました。そこで告げられたのは「虫歯が深すぎます。神経を抜いて、それでもダメなら抜歯ですね」という言葉でした。
実は田中さん、10年前に別の歯で神経を抜いたことがあったんです。その歯は5年後に割れて、結局抜歯になりました。「また同じことになるのか...まだ40代なのに」と絶望的な気持ちで、藁にもすがる思いで当院を訪れました。
診断してみると、確かに虫歯は深い。でも、マイクロスコープで20倍に拡大して見ると、神経はまだ生きていました。「残せます」そう伝えたとき、田中さんの目に涙が浮かんでいたのを今でも覚えています。
治療は90分かかりました。マイクロスコープで拡大しながら、虫歯だけをミクロン単位で削っていきます。神経が露出しましたが、MTAセメントという特殊な材料で保護しました。
「先生、本当に痛くなかったです。前回の治療とは全然違いました」
治療後の田中さんの言葉です。そして2年経った今も、その歯は何の問題もなく機能しています。定期検診のたびに「あのとき諦めなくて本当に良かった」と笑顔で話してくださいます。
佐藤さん(仮名 - 30代)のケースは、もっと切迫していました。
「夜も痛くて眠れないんです。もう神経を抜くしかないんですよね...」
そう言いながら来院された佐藤さん。過去に神経を抜いた経験があり、そのときの痛みがトラウマになっていました。「また同じ痛みを経験するのか」と恐怖で震えていました。
診断すると、虫歯は神経ギリギリまで達していました。でも、まだ可逆性の炎症段階。つまり、まだ間に合う状態でした。
「佐藤さん、まだ神経を残せる可能性があります。試してみませんか?」
治療では、まず徹底的に麻酔をしました。マイクロスコープで痛点を避けて注射したので「え?もう打ったんですか?」と驚かれるほど。
虫歯の除去は、まるで宝石を磨くような繊細な作業でした。虫歯検知液で感染部分だけをピンク色に染め、その部分だけを慎重に削る。健康な歯質は1ミクロンたりとも無駄にしません。
露出した神経部分は、MTAセメントで完全に封鎖しました。このMTA、pH12の強アルカリ性で細菌を殺菌し、さらに新しい象牙質の形成を促すんです。
治療直後は「少しジーンとします」と佐藤さん。でも3日後には「嘘みたいに楽になりました!」と連絡をくださいました。
2週間後の検診では、痛みは完全に消失。「神経が生きています」と伝えたとき、佐藤さんは「本当に...本当に良かった」と涙を流されました。
それから1年半。佐藤さんの歯は今も健康です。「あのとき先生を信じて良かった。人生が変わりました」という言葉が、私たちの何よりの報酬です。
マイクロスコープは肉眼の20倍の視野で見えます。でも、見えるだけでは不十分です。そこで登場するのがMTAセメントです。
MTAは1993年にアメリカで開発された革命的な材料。日本では2007年から使用が始まりました。その特徴は驚異的です。
・強力な殺菌作用:pH12で細菌を無力化
・湿潤環境でも硬化:血液があっても問題なし
・膨張硬化:隙間を完全に封鎖
・組織再生促進:新しい象牙質を作る
この2つの技術を組み合わせた神経保存治療の成功率は、90%以上です。
以下のような場合は、残念ながら神経保存は困難です。
・何もしなくても激痛がある
・夜も眠れないほどの痛みが数日続いている
・既に神経が死んでいる
・歯根の先に大きな膿の袋がある
こういう状態になる前に、ぜひ来てほしいんです。
鈴木さん(仮名 - 50代)は、10年前に左下の奥歯の神経を抜きました。その歯は5年後に割れて抜歯。「あのとき神経を残せていれば...」と深く後悔していました。
そして今回、右上の奥歯に虫歯が見つかりました。他院で「神経を抜きましょう」と言われましたが、鈴木さんは「二度と同じ過ちは繰り返さない」と決意し、当院を訪れました。
「先生、費用がいくらかかっても構いません。神経を残したいんです。前回の失敗で、神経がどれだけ大切か身をもって知りましたから」
鈴木さんの言葉には、強い覚悟がありました。
診断の結果、神経保存の良い適応でした。治療は順調に進み、マイクロスコープで虫歯だけを精密に除去。MTAセメントで保護し、最終的にはセラミッククラウンで補強しました。
3年経った今、鈴木さんの歯は完璧に機能しています。
「前回抜いた歯の場所には、40万円かけてインプラントを入れました。でも自分の歯には勝てません。今回、神経を残せたこの歯は、何物にも代えがたい宝物です」
定期検診のたびに、鈴木さんはこう語ってくださいます。
確かに、MTA治療は保険適用外です。当院では5〜10万円の費用がかかります。
でも考えてみてください。神経を抜いて、数年後に抜歯になったら?インプラントは1本30〜50万円。入れ歯やブリッジも必要になります。そして隣の歯もダメになっていく...
生涯の歯科治療費を計算すると、神経を残すことが最も経済的なんです。
他の歯科医院で診断されても、諦めないでください。当院では、無料で相談を受け付けています。マイクロスコープで精密診断し、本当に神経を残せないのか、正直にお伝えします。
虫歯が小さいうちに見つければ、神経を抜く事態にはなりません。予防に勝る治療はありません。3〜6ヶ月ごとの定期検診で、あなたの歯を守れます。
「神経を抜く」と診断されているなら、1日でも早くご相談ください。時間が経つほど、炎症は進みます。
歯科医師として、一番悲しいのは「もっと早く来てくれていれば」というケースです。
神経を抜いた後で「残せませんでしたか?」と聞かれても、時間は戻せません。でも、抜く前なら、可能性があります。
あなたの歯の神経は、あなただけのかけがえのない財産です。一度失えば、二度と戻りません。
「神経を抜く」その決断をする前に、ぜひ一度、ご相談ください。
あなたの歯を守るために、私たちができることがあります。
・診療時間: 平日9:00-18:00 / 土曜9:00-17:00
・休診日: 日曜・祝日
・マイクロスコープ完備
・セカンドオピニオン歓迎
あなたとお会いできる日を、心よりお待ちしております。