口臭の原因は親知らずかも!?親知らず抜歯と臭いの関係性

親知らずが口臭と関係している?

誰もが気になる「お口のニオイ」…虫歯や歯周病が原因だったり、舌の汚れ、加齢によるもの、、、免疫力の低下、膿栓(臭い玉)と様々な要因があります。しかし、その口臭の原因は、実は、親知らずがかもしれません。

親知らずが臭い?これは、どんな時だと思いますか?

正常に生えて来る親知らずでも臭う事があります。

これは親知らずに歯肉が被さっていることが主な原因の可能性が高いです。

歯肉弁このような状態です。左の図では親知らずの上に歯茎が被さっていますが、横に被さっている場合もあります。これを歯肉弁といいます。歯肉弁と歯の間に食べ物のカスが入り込んで発酵するのです。

とは言いましても、隙間なんてあるの?と思われる方もいらっしゃることでしょう。この隙間は、親知らずの頭の表面がつるつるではなくギザギザしている(細かい凸凹がある)ためです。これは、親知らずに限らず生えたての歯の表面にみられる特徴です。

ですので、歯肉が乗っかている親知らずは、中に食べ物のカスがたまりやすくなります。(ギザギザでなく、ツルツルならば、まだ良いのですが)

そうして溜まった食べ物のカスが発酵して臭いを出すのです。これはプラーク(歯垢)と呼ばれているものですので菌が繁殖します。つまり虫歯になる可能性が非常に高いということです。この親知らずと歯肉弁の間の汚れは、いくら歯みがきをしてもキレイにするのは困難です。ただでさえ磨きにくい場所ですしね。無理に磨いてしまい、逆にお口の中をキズつけてしまうことにもなりかねません。ですから口臭の原因となっている場合は歯医者さんできちんと処置をしないと解決できません。

そして、勿論、発酵するわけですから化膿もして来ます。それがまた、親知らずの痛みに繋がります。 そう、痛いのです。そうして今度は、親知らずが膿を持ってくるのです(智歯周囲炎)。

歯肉弁以外にも親不知は基本的に歯周ポケットが深く、生え方が中途半端なことがほとんどなので、となりの大臼歯との隙間も大きく汚れがたまりやすい、そして汚れが取れにくいので口臭の原因になります。

私の経験上、3回位までは、薬(投薬)でしのげます。 3回以上は、ごめんなさい。ダメです。お薬(投薬)も効かなくなります。 特に横に生えてきた親知らずは、頭が出た反対側に膿をためます。

臭いがでたら要注意です。(きっぱり)

ところで、先ほど出てきた智歯周囲炎ですが・・・

智歯の歯冠周囲粘膜(しかんしゅういねんまく)が赤く腫れ、痛みと膿(うみ)が出てきます。激しい痛みや腫れで口が開かなくなり、のども痛く、物を飲み込めなくなります。さらに発熱や食欲不振、全身倦怠感(ぜんしんけんたいかん)などの症状が続きます。炎症をくり返す間に、体調の悪いときに重なると重症になります。炎症の範囲はのどの奥から顎下部(がくかぶ)、さらに頸部(けいぶ)から胸部にまで広がり、死につながることがあるので注意が必要です

引用元:http://kotobank.jp

口臭が気になったら悪化する前に歯医者さんへ!!!

親知らずによる口臭の話でしたが、もちろん口臭の原因は様々です。口臭の原因の6割は舌の汚れと言われており、これを舌苔(ぜったい)といいます。わかりやすく言うと、お肌の垢、頭皮のフケと同じで、お口の中の汚れが舌苔です。舌苔は、お口の中の粘膜の細胞が剥がれ落ちて舌のヒダに溜まったものです。これは腐敗しますので悪臭を放ちます。

歯みがきの際に舌を磨いたり、ベロ専用のブラシもありますが、本来は食事の際にしっかり噛むことによって舌を綺麗にします。噛んで食事をすることは、消化の面だけでなく舌をキレイにするのです。だからこそ歯は大事なのです。

知ると恐ろしい、口臭の臭いの原因物質

口臭の嫌な臭いの原因物質のうち最も割合が多いのは、実は硫化水素です。硫化水素は、火山や温泉で嗅いだことある方が多いであろう、あのニオイです。腐った卵の臭い、硫黄の臭いと思われる方が多いと思います(実際は硫黄自体は無臭です。)。

硫化水素(H2S)・・・毒ガスです。濃度が高ければ死にます。猛毒です。硫化水素自殺が流行り社会問題にもなりました。

しかし、口臭で発生する量はごくごく微量です。しかも呼吸をする上で体内に入る際は薄まりますので問題は一応ないということになっています。でも、たとえ微量でも体へ与える悪影響はゼロではありません。硫化水素は、癌の発生原因である活性酸素を増やす、細胞のDNAを分断する、なによりも歯周病の原因となります。ですから、口臭が気になったら歯医者さんへ行きましょう

親知らずが原因による口臭を何とかするには、親知らずを抜くしかありません。

歯は本来残すべきもの、これは絶対です。しかし、親知らずだけは例外です。ひょっとしたら、何百年後という遠い将来、人間には親知らずは生えないかもしれません。そういう存在なのです。だから現在では、生えない人もいますし、生えても真っすぐな人は少ないです。少ししか生えなかったり、向きが斜め、真横だったり、歯茎の下に潜ったまま変な方向にはえて隣の奥歯をおしてしまったり。。。ですので、悪影響を与える可能性が低い生え方をしている親知らずでない限り、本来は10代〜20代前半と比較的早い時期に親知らずを抜いておいたほうがよいのです。親知らずが口臭の原因ならば、根本的な解決方法は抜歯しかありません。

抜歯、つまり、歯を抜くということは、恐怖ですよね。想像するだけで痛いです。歯を抜いて、痛みと腫れがひかなくて地獄のような日々を過ごした人が身近にいたのなら尚更でしょう。でも、ちょっと安心して下さい。痛くない抜歯方法はあります。抜歯は技術力が問われますので、歯を抜く場合は、お住まいの地域の歯医者さん情報をよく調べてみましょう。痛みなく歯を抜いてくれた、抜いた後も全然平気だった、そのような歯医者さんはきっとあると思います。ちなみに私の歯科医院「高倉歯科マインドクリニック」は、東京都世田谷区の明大前〜下高井戸エリアにあります。もしお近くにお住まいでしたら、ご相談下さいね。

親知らず抜歯後の臭いについて

親知らずを抜歯した後、臭いがきつくなりがちです。

考えられる原因は2つあります。

① 膿

抜歯した後にできる穴を抜歯窩といいます。この抜歯窩は傷口です。抜歯窩はすぐに血餅で満たされ2,3日で傷口は小さくなり、1週間前後で閉じるものなのですが、この期間中に臭いが発生するのです。つまり、傷口に白血球やリンパ球が集まり細胞の修復が行われるのですが、その中で死滅した血液細胞が膿となります。その膿が臭いを出します。

② 歯の汚れ

抜歯したところ以外で噛むようにしたり、痛む傷口を守るために歯みがきも不十分になります。これは仕方のないことです。しかし、必然的に歯に汚れが付きやすくなります。この汚れが発酵して臭いがします。

①と②の相乗効果で臭いが更にキツくなります。

抜歯後の傷口が完全に治癒すれば臭いはなくなります。1週間〜2週間の我慢ですね。

でも、親知らずの抜歯後の臭いを防ぎたい…

つまり、抜歯後の傷口の痛みがなく、化膿も抑えることができれば・・・ニオイは防げるということです。

当院が行っている「痛くない抜歯」治療は、抜歯後の臭いを抑えるという点についても有効な治療法といえると思います。

⇒ 痛くない抜歯方法 

抜歯治療にかかる費用

抜歯の治療にかかる料金ついては、高倉歯科マインドクリニックの費用例のページをご覧下さい。自由診療(保険適用外)の費用例を2つ説明しています。

⇒ 抜歯の治療費 

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世田谷区の松原(明大前~下高井戸エリア)で高倉歯科マインドクリニックを平成元年に開業しました。マインドというのは、患者さんの気持ちに応えられる治療ができる医者でありたいという強い思いを込めています。 歯の健康と一本でも多くの歯を残していただくために、最新の治療を積極的に取り入れ、最新の治療が最良の治療であるべきです。 歯でお悩みの方がいたら一人でも多く助けてあげたい、地域医療へ貢献したい、そして、「かかりつけの歯医者さん」として患者さんに選んでいただけるよう、日々診療に励んでおります。

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